「反PCでトランプ勝った」とか言ってるの日本人(の一部)だけだよね

ここ数日すっかり、PCの棍棒とかそんなんで持ち切りですが。
そういうPC対反PCみたいな話で沸いてるのはあくまで一部ネット界隈、かつ日本だけです。
元ネタはこの人みたいですが。
http://b.hatena.ne.jp/entry/togetter.com/li/1046979

トゥゲッターの纏めですが、発言はたった一人分しかありません。唯一引用されてる他の人の意見は「俺んとこ全然そんなじゃないヨ」です。
他のツイートを見るとかなり極右寄りの人らしく、まあ野生のテキサス親父というか。
PCの反動のせい〜とか言い立てる人らはそんな"一個人の感想"を真に受けて、他方ではヘイトクライム続発の報道等を疑問視してたりするという…リテラシー…。

選挙報道等でトランプ支持者の声として出ていたのは、主に反グローバル、反ウォール街、一国主義といったテーマでした。なんかネット界隈だけ、すっかり忘れられてますけど。
トランプは思想的に間違ってるけど、そういう政策面でやらせてみたい、的なコメントをよく海外発ニュースで見ました、「鼻をつまんで投票する」的な態度ですかね。
差別を容認するから支持、みたいな話は、KKK代表みたいな反社会的思想の人らでないと、あまり見ませんでした。

ラストベルト一帯の支持なぞ、まさに反グローバル、反中央でしょう。
経済的支配階層への大衆抵抗、という点ではPC的にむしろ順方向で、あまり反PC的ではありません…財界言説的にゃ違うかしれんけど。
これは共和党財界筋とトランプの対立点で、ネット界隈の自称リアリスト諸氏にも嫌われそうですね。サンダース支持層の一部が流れたとされる要因もこれです。
(実態的には面従腹背だろうという話は別として)
トランプの差別容認的な反PCは、戦術としてはマイノリティ票を敵に廻した不利要因でした。

マイノリティの多い州も獲ったとか、女性票も獲ったとかいう話でマイナスになってないという意見も見ましたが、そのマイノリや女性が「自分らを差別するから支持」したハズありませんわな。せいぜい他の課題の為に我慢した、程度でしょう。
反PCが主たる勝因ではないという、逆の補完材料でしかない。

一連の論争で「トランプ支持者を全て差別主義呼ばわりするな」て※見ましたけど、誰もンなこと言ってねえっての。
PC棍棒とか言って、さしたる理由もなく差別を容認させたがる奴は差別主義者だ、と言ってるんで。
とりあえず「差別してもいいじゃん」とか軽々に言わなきゃいいだけです。

…とまあ、別に反PCでトランプが得票したという根拠なんて殆ど無い訳ですよ、違う要因に依るという話は多々ありますが。
にも関わらず「PCが行き過ぎたから皆トランプに入れたんだ」と言い張る方々、トランプ支持者を差別主義扱いしてるのも、馬鹿にしてるのも、そういうPC嫌いな人らの方なんじゃありませんかね。

マスコミ不信もいいけど、なら別の信用できるソースくらい踏まえてから言ってもらわんと。